ロックスターを夢る、熊本出身のヒデノリ。
ライブ活動を生き甲斐とし、音楽活動に明け暮れるどこにでもいるミュージシャンだ。
そんな彼が音楽業界で生きていくために学んだこと……。
このストーリーは彼の成長の記録でもあり、
音楽業界のガイドブックでもある。
「よっっしゃ!」
ついに東京で音楽活動するバンド「エオストレ」に加入が、ついに決まった!!
今から、6ヶ月前……。
俺は熊本で音楽活動するヒデノリ。
地元ではわりと名の知れたギタリストだ。
俺は東京で勝負したいと思うようになり、上京を決意した。
東京にツテがないので、
百聞は一見にしかずってことで、
とりあえず東京に行ってみた。
渋谷のスクランブル交差点に着いた時ワクワクが止まらなかったことを覚えている。
「これが東京か」はやる心を抑え、
ライブハウスやリハスタに行ってみたが、
結局何もつかめず、1度目の東京訪問は何の収穫もなく、
ただ東京バナナをお土産に買って熊本に帰っただけだった。
熊本に帰った俺は、
とりあえず東京で活動するなら、
バンド活動から始めようと思い、メン募サイトをみてみた。
OURSOUNDS/with9/MUSIC-SQUARE.JPなど見てみると、意外と募集している事が分かった。
それぞれの募集に活動地域や好きな音楽や、
これから目指して行く方向性などが記載されていて、
YouTubeなどのリンクが貼られているところは、
とても分かり易かった。
俺は自分の目指しているバンドとコンタクトをとり、
俺は再び東京へ向かった。
2泊3日の滞在で計5バンドとスタジオに入ったり、飲んだりした。
どれもイマイチしっくり来なかった。
結局、2度目の上京も成果を得られずに、終わってしまった。
俺は熊本に戻り、
高校生の時から好きだったバンドに連絡をしてみた。
東京の活躍するインディーズロックバンド「エオストレ」がギタリストを募集しているとツイートしているのを発見したのだ。
「エオストレ」との出会いは、俺が高校生の時、YouTubeに上がっているライブ映像に惚れ込み、俺がTwitterをフォローしたのがきっかけだった。
相手にしてもらえないだろうと思ったが、
やってみなきゃわらないって事で「エオストレ」に、
自分の熊本でのライブ映像のリンクを貼ってDMを送ってみた。
数日後、いつも通りメン募に目を通していた時、
スマホに一通の通知が表示された。
見てみると、エオストレのK-SUKEさんからの返信だ。
急いで中身を開けてみると、
「いつもリツイートありがとう!!今度セッションしてみようよ!!東京これる?」
オォォォォ!!
まじか!?
K-SUKEさんからのレスだ!!
ってか俺のこと知ってる笑
俺は「行きます!!」と即レスし、
週末夜行バスを乗り継いで東京に向かった。
渋谷の某スタジオに行くと、
待合室でK-SUKEさんが待っていた。
「お?もしかしてヒデノリ?」
「はい!!」
「なんかわざわざごめんね。遠かったでしょ?」
「いえ全然!!東京何回か来てるんでなれちゃいましたよ。皆さんはお揃いですか?」
「さっきまでリハしてたから、みんなスタジオにいるよ。G-8にいるよ。こっち。」
「はい。」
スタジオに通されると、
エオストレのメンバーが待っていた。
紹介もそこそこに、
早速愛用のストラトをローランドにアン直セットアップし、
セッションが始まった。
そこから先は緊張しすぎて何も覚えていない。笑
スタジオを後にし、メンバーと飲み明かし、
その日はK-SUKEさんのアパートに泊まらせてもらい、
翌日の夜行バスで熊本に帰った。
数日後、K-SUKEさんからDMが届いた。
「ヒデノリ、いつから東京来れる?エオストレでギター弾いてくれないか?」
ついに東京での活動が始まる!!